ニュース News
ソフトセンサ設計ツールが2024年度計測自動制御学会『技術賞』を受賞
2024/10/18 ニュースリリースUBE株式会社(社長:泉原雅人、本社:東京都港区、以下「UBE」)は、船津公人教授(奈良先端科学技術大)、金尚弘准教授(東京農工大)、富士電機株式会社、三井化学株式会社と連名で、「包括的な機能を有するソフトセンサ設計ツールの開発」により計測自動制御学会(略称SICE)の2024年度計測自動制御学会賞『技術賞』を受賞しました。2024年8月29日にはSICE Festival 2024 with Annual Conference(高知)にて贈呈式が行われました。受賞対象である本ソフトセンサ*1設計ツールは、日本学術振興会プロセスシステム工学第143委員会ワークショップNo.32において、当社を含めた各参加企業や大学とともに共同開発したツールで、実際に当社のプロセスに適用して有効性を確認しています。
*1 ソフトセンサとは、物理的な計測器を使わずに、AIや統計解析を用いてプロセスの状態や品質を予測する技術です。例えば、温度や圧力、流量などの容易に計測収集できるデータを基に、リアルタイムで測定が難しい濃度などのプロセス値の予測を可能にします。この技術により、製品品質を予測したプラントの安定運転や、設備の異常状態を予測した計画的なメンテナンスを行うなど、製品需要を予測した生産計画の最適化やプラントのさらなる生産性向上に貢献します。
SICE FES2024授賞式の様子
当社におけるプロセスの一例として、蒸発缶の液体中の成分濃度を一定時間間隔ごとにサンプリング分析して管理をしていましたが、濃度が不安定になった際に析出により配管閉塞のリスクがありました。そこで、運転データから液体中の成分濃度をリアルタイムに予測するソフトセンサ適用を試みました。従来の方法では、100タグ以上の運転データの中から濃度に相関が高い運転データを抽出する際には各運転データの組合せごとに相関度合いを求める必要があり、データ解析時間がかかりますが、本ソフトセンサ設計ツールを活用することで、極めて短期間で目的とする濃度と相関の強いタグを見出してソフトセンサを構築し、運用することが可能となりました。今回、本ソフトセンサを適用したプロセスのオペレーターは、実装したソフトセンサにより、サンプリング分析の結果を待つことなく、缶液濃度の予測値をリアルタイムに把握し、この予測値を参照しながら運転条件を調整できるようになり、プロセスの正常性と工程品質の安定化、信頼性の向上を同時に実現しました。
ソフトセンサ導入のイメージ
当社では、「Business Transformation with Digital」を目標に掲げ、10の領域(①Smart Factory、②Digital Marketing、③Velocity R&D、④Digital Management、⑤Digital SCM、⑥Digital ESG、⑦Digital Back office、⑧Digital HR、⑨Branding、⑩Data Analytics & AI)でDX推進に取り組んでおり、その1つが今回ソフトセンサ導入を実施したプラント領域(①Smart Factory)です。多様なデータからの測定が困難なデータを予測可能とするソフトセンサは、プラント領域のみならず、他領域において幅広く展開できる可能性があるため、今後も活用を展開していきます。
お問い合わせ先
UBE株式会社 コーポレートコミュニケーション部 広報グループ
TEL:03-5419-6110 E-mail:contact_pr@ube.com