社会 製品安全(化学物質管理)

指針・基本的な考え方

UBEグループは、世界各国の化学物質管理法令遵守、サプライチェーンにおける化学物質管理の徹底、自社化学品の安全性情報の積極的な開示などに取り組むことによって、健康・安全・環境に配慮した化学物質管理を推進しています。

マネジメント体制

事業活動に関わるすべての部門が適切な化学物質管理を行うために管理体制を構築しています。日本では、化審法・安衛法等の法令対応における違反を防ぐ仕組みをより強固なものにすべく、人材教育(ソフト面)ならびにICTの活用(ハード面)の両面で取り組んでいます。当社主要マーケットである中国・台湾・韓国・欧州・米国に対しては、各現地法人の専任担当者と綿密に連携をとりながら、各国法令改正にも確実に対応しています。さらに、2024年度は、当社としてビジネス拡大に力を入れていく米国各拠点の管理体制の再構築を図っていきます。

UBE製品安全・化学物質管理体制
UBE製品安全・化学物質管理体制

目標と実績

目標:化学物質管理法令の違反に関わる行政指導・行政処分件数 ゼロ

対象:UBE

2023年度実績 :0件

2023年度達成度:達成

2024年度目標 :0件

取り組み

化学物質管理法令遵守

製品安全を品質の一部と位置づけ、品質マネジメントシステムに則って管理を行っています。SDS(安全データシート)※1作成支援システム、自社開発の化学品情報総合管理データベースU-CHRIP(以下、U-CHRIP)などICTを活用し、自社取扱物質のハザード情報※2や法令対応状況を管理しながら、法令遵守を確実なものとしています。U-CHRIPは毎年、システム上の課題や不足する機能等を抽出するとともに各国化学品管理法令の改正内容も反映しながら、機能を改良・強化していくことで、継続的改善に取り組んでいます。

  • ※1SDS(安全データシート):メーカーが化学物質および化学物質を含んだ製品を提供する際に公布する、化学物質の危険有害性情報を記載した文書。
  • ※2ハザード情報:化学物質が持つ潜在的な危険性情報。
製品安全性への取り組み
製品安全性への取り組み
U-CHRIP: UBE-CHemical Regulation Information Platform

サプライチェーンコミュニケーション

製品ライフサイクルを通じて化学製品を安全に使用していただくために、各国の法令に準拠した現地語版SDS・製品ラベルを全製品についてお客様に提供するとともに、主要製品のSDSをウェブサイトより入手できるようにしています。また、製品中の含有有害化学物質を把握し、お客様への情報伝達を行っています。

化学品のリスク評価に関する長期技術研究支援

ICCA(国際化学工業協会協議会)がグローバルな自主活動としてスタートした研究助成事業LRI(Long-Range research Initiative)※3を日本化学工業協会が開始しています。UBEは2011年度より出資を開始し、化学物質が人の健康や環境に及ぼす影響に関する長期的な研究を支援しています。

  • ※3化学物質が人の健康や環境に及ぼす影響に関する研究を長期的に支援する国際的な取り組みで、日本国では日本化学工業会が推進している。

安全データシート(SDS)

安全データシート(SDS)はサプライチェーン間で化学品の有害性情報を適切に伝達するために必要かつ重要な文書です。UBEはSDSを製品の一部と位置付け、製品固有の有害性に関係なく、SDSを作成し、お客様に提供しています。UBEケミカル情報サイトより、利用者登録していただく事で必要なSDSをダウンロードいただけます。

製品安全教育

製品ライクサイクルを通した化学品・製品安全の管理を行うためには、社員のリテラシー向上が求められます。UBEでは、製品安全・化学物質管理の中核を担う、管理者・責任者・担当者に対し、製品安全・化学物質管理基礎教育を実施し、海外赴任者に対しては、赴任時に赴任国に対する化学物質管理法令についての解説を行っています。